住宅地の一角に、かわいい木の看板が置かれた建物が見えてきました。
木枠で囲われたガラスの引き戸からはやさしい雰囲気が伝わってきます。
本日ご紹介するのは、東急東横線「大倉山駅」から徒歩15分、自主製品のお菓子と手工芸品が魅力の「セサミ香房(こうぼう)」さんです。
焼き菓子と手工芸品の「セサミ香房」
「セサミ香房」さんは、自主製品の焼き菓子や手工芸品を製作・販売している地域活動支援センターです。
地域活動支援センターとは、障がいをもつ方が地域の中で自立した日常生活・社会生活を送ることができるよう、創作や生産活動などのサービスを受けられる場所です。
カゴの中に仲良く並んでいるクッキーやクラッカーは、国産の材料を主として作られています。
体にやさしく、甘さ控えめのおいしさ。
原材料に、なたね油やオリーブオイルを使っているのが特徴です。
手織りの織物や、イヤリング・ヘアゴムなどのおしゃれでかわいいアクセサリーも販売されています。
「セサミ香房」さんは、火曜日と木曜日の週2回、近くの樽町(たるまち)ケアプラザでもお菓子の販売をおこなっています。
<樽町ケアプラザでの販売日時>
・毎週火曜日 11:00-12:00
・毎週木曜日 13:30-14:30
人気のぐるぐるクッキー
こちらは、ぐるぐるの渦巻き模様が目を引く、人気の「ぐるぐるクッキー」です。
自家製ジャムを使った甘夏味をいただきました。
しっかりした歯ごたえのクッキー生地と甘夏ジャムが合います!
気づけばあっという間に一袋食べ切っていました……。
細長い形をしたクッキーは、プレーン、紅茶、ごまなどの数種類があります。
2種類の味を楽しめるミックスパッケージがあるのもうれしいですね。
卵やお砂糖を使っていない、ヘルシーな「とうふクラッカー」も人気です!
クリームチーズをのせてもおいしいですよ、と職員さんから教えていただきました。
それぞれのパッケージには味のあるイラストが添えられていて、プレゼントにもおすすめです。
みんなで協力して作り上げるお菓子
「セサミ香房」さんのお菓子は、建物2階の厨房で作られています。
厨房には大きな窓があり、明るく広々とした空間でした。
コロナ禍以降は人数や作業時間を制限されていますが、以前は毎日12人ほどの利用者さんが集まって、にぎやかに作業されていたそうです。
お菓子作りって、いざやってみようと思うと、計量から混ぜて、形にして、焼いて……と、工程が多くて一人では大変ですよね。
販売するとなると、袋詰めなどの作業も必要です。
「セサミ香房」さんのお菓子作りでは、利用者さんがそれぞれ得意な工程を担当します。
一人では大変なことも、みんなで協力すれば心強い!
「セサミ香房」さんのお菓子には、「みんなで協力して作り上げる」というステキなスパイスが隠されていました。
「セサミに通って後悔ない!」
利用者さんからお話をお伺いすることもできました。
数十年「セサミ香房」さんに通っていらっしゃるベテランさんです!
「セサミの職員さんが、自分に合う仕事を一緒に考えてくれて感謝している」
とおっしゃっていました。
「気持ちが大事!負けないこと」
「がんばっていれば大丈夫」
「セサミに通って後悔ない!」
そのような利用者さんの言葉に、とても勇気をもらいました。
また、利用者さんの中には食材の買い出しを担当されている方もいて、在庫切れがないように、いつも丁寧なチェックをされているそうです。
「とても助けてもらっています」と、職員さん。
ここでも、一人一人が得意なことに力を発揮して協力し合う「セサミ香房」さんの魅力を感じました。
福祉事業所お菓子の魅力を広めよう!!
今回「セサミ香房」さんとのご縁をいただいたきっかけは、福祉事業所お菓子の詰め合わせ販売をしている遠藤円香(まどか)さんとの出会いでした。
遠藤さんは「つきあかり」という名前で、さまざまな福祉事業所お菓子の詰め合わせをネット販売しています。
私も購入させていただいたのですが、バラエティー豊かな事業所お菓子の詰め合わせは、まるで宝箱のようで心がときめきました!
遠藤さんが「つきあかり」を始めたきっかけは
「コロナ禍でバザーなどのイベントができなくなって、福祉事業所お菓子の販売機会が減ってしまっているのではないか」
と感じたことでした。
そこから、いくつもの福祉事業所へ足を運び、実際にお菓子を食べ、お菓子の詰め合わせ販売について提案をされていったそうです。
実際「セサミ香房」さんも、毎年参加していたバザーがコロナ禍で中止となり、イベント会場でのお菓子販売ができない状態に。
そのため、利用者さんの工賃(お給料)が減ってしまったことに悩んでいらっしゃいました。
そのような中で始まった「つきあかり」の取り組みは、福祉事業所お菓子の販路拡大とともに、商品の魅力を広く伝えていく場になっていきました。
「遠藤さんは救世主です」
職員さんからはそんなお言葉も!
2年前には1箇所の事象所からスタートした「つきあかり」も、現在では17箇所もの事業所とつながりがあるとのこと。
「とてもステキな事業所お菓子はたくさんあるけれど、残念ながらそれを知る機会がない人も多いですよね。いいものがあるなら売ればいい!そう思って始めました」
と、笑顔でおっしゃっていた遠藤さん。
「つきあかり」のお菓子詰め合わせを購入したお客様からも、多くの喜びの声が届いているそうです。
平日は会社員として働きながら、常に新規事業所開拓にアンテナをめぐらし、週末には数十件もの詰め合わせお菓子の発送をこなされるという遠藤さん。
そのバイタリティーに感服です!!
「つきあかり」の詳細はこちらをご覧ください。
https://instagram.com/tsukiakari8989
今回、魅力的な福祉事業所お菓子を通じて「セサミ香房」さんに出会うことができました。
やさしく穏やかな職員さんが迎えてくれる、体にやさしいお菓子の「セサミ香房」さん。
みなさまも、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
セサミ香房
住所:神奈川県横浜市港北区大曽根1-17-17 メコルト大倉山
アクセス:東急東横線「大倉山駅」から徒歩15分
開所時間:月~金曜日 9:00-17:00
電話番号:045-531-4892
定休日:土・日・祝日