東戸塚の源氏ゆかりの地「平戸 白旗神社」

今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が放送されたこともあり、今年は鎌倉幕府ゆかりの地をめぐるツアーなども催されていますよね。その中で「白旗神社(しらはたじんじゃ)」という神社を目にしますが、そういえば東戸塚にも同じ名前の神社があったような?

寺社にはあまり詳しくないのですが、東戸塚「平戸 白旗神社」にさっそく行ってきました。

全国に多く点在する「白旗神社」ってどんな神社?

白旗神社(しらはたじんじゃ)は、源頼朝を祭る神社です。よく知られた所では、鎌倉「鶴岡八幡宮」境内に「白旗神社」があります。源義家・源義経といった、源氏の武将や源氏が氏神とした八幡宮を主祭神とするところもあります。

源平合戦の時代、「源氏は白旗、平家は赤旗」を旗印とし、これが白旗神社の社名に由来しているといわれています。ちなみに、小学校の運動会などでの「紅組白組」も、この旗印に由来があるそうですよ。

全国に70社ほどがあり、鎌倉幕府のおかれていた関東地方は神奈川県、千葉県に多く、そのほか東北や中部地方に広く分布しています。

いざ、「平戸 白旗神社」へ

東戸塚駅からは徒歩20分程度。国道一号線沿い(東海道)と環状2号線の交差点からすぐ、ホームセンター島忠の向かい。こんもりとした樹々の茂る小さな山のような場所にあります。

鳥居をくぐってすぐに、立派なケヤキのご神木が。樹齢300年余りのケヤキで、横浜市の「名木古木」にも指定されています。ご神木からパワーを少しいただきます。

石の階段がまっすぐのびるのが印象的です。少し急な階段を上りきった所が少しひろくなっており、白旗神社が建っています。そこは国道沿いの車の騒々しさとはうってかわって、虫の音と樹々の合間をぬってふく風が涼を感じる場所でした。

御祭神は源頼朝。鎌倉時代末期、1302年(乾元元年)9月、鶴岡八幡宮の相承院に住職だった元智によって神仏分霊を招き迎え祭られたと言われています。隣接する東福寺には御神宝として頼朝公の遺髪「御鬢髪三筋」が安置されているとのことです。毎年9月に行われている例大祭では、御神宝の御開帳があるそうですが、今年は3年ぶりの開催となるそうです。

ところどころに鎌倉との縁とゆかりを感じます

神社の左右には細い山道があります。神社向かって左は環状二号線、右手は東福寺へつながっていますが、この道は鎌倉古道(鎌倉幕府と各地を結んだ道)です。

「いざ鎌倉」当時の武士たちがこの道を通り鎌倉幕府へ駆けつけたのでしょうか。もう歴史ロマンを感じずにはいられません。

神社の入口にある石には「鎌倉郡川上村平戸」と記されています。この地が昭和初期に横浜市に編入するまでは、そのように呼ばれてたそうです。戸塚って、ずいぶんと鎌倉にゆかりのある場所なのですね。

また今回参拝した「平戸 白旗神社」とは別に、「品濃 白旗神社」があります。こちらは源義経を祀った神社です。2つの白旗神社を散策するのもなかなか良いのではと思います。

戸塚のおすすめ、まだまだありそう

私は「戸塚生まれ、戸塚育ち」なのですが、今回ご紹介した神社の存在は知っていたものの、参拝したことは(記憶では)一度もなく、近所の神社についてさえもじっくり調べるようなことはありませんでした。

今回の「平戸 白旗神社」は、戸塚にはまだまだご紹介したい場所やモノがありそう、そんなことまで教えてくれたように思います。

古き良きバランスの整った戸塚区、住みやすくておすすめです!

平戸 白旗神社
住所:神奈川県横浜市戸塚区平戸町302
アクセス:JR横須賀線「東戸塚駅」東口より徒歩20分

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。