水琴窟に癒される憩いのスポット、関内駅から徒歩5分「彼我庭園」

関内駅南口を出ると、横浜スタジアムのおしゃれな入口が見えてきます。

横浜スタジアムには横浜公園が併設されており、春にはチューリップが咲き誇り、シーズン中は野球も楽しめ、秋には紅葉が美しいスポットとして、周辺の住民の方やビジネスマンなどの憩いの場となっています。

その中でも中華街寄りにある日本庭園の「彼我庭園」は、そこだけ時間や場所を切り抜いたような、静かな空間でお散歩にもピッタリ。

今回は横浜公園内にある日本庭園「彼我庭園」を紹介していきます!

横浜公園内にある日本庭園、「彼我庭園」

関内駅を出て横浜スタジアムを見ながら交差点を渡り、左に曲がると横浜公園が見えてきます。

横浜公園を中華街方向に歩いていくと噴水の奥にひっそりとある「彼我庭園」。

横浜スタジアムの近くは空が抜けて天気のいい日は気持ちのいい青空が見えますが、「彼我庭園」周辺は木々が多く、ちょっとした森といった感じです。

木漏れ日がやさしく差し込む「彼我庭園」と書かれた門をくぐると、日本庭園が視界に飛び込んできます。

庭園の面積はそれほど広くはないのですが、そこだけ時間が止まったかのような、静かな和の庭園が癒しの空間を作り出しています。

知るとおもしろい!「彼我庭園」の豆知識

横浜に長く住んでいるにも関わらず、横浜公園内にある「彼我庭園」がどんなところなのか、知らなかったので調べてみました。

江戸時代後期、横浜公園周辺は「港崎遊郭」と言われる遊郭の街として発展。夜の繁華街として栄えますが、1866年の火事で焼失。

その後公園として造園され、外国人居留地も近かったこともあり、外国人も日本人も利用していた公園だったので、「彼我公園」と呼ばれるようになります。

ちなみに「彼我」の「彼」は外国人、「我」は日本人を意味しているとのこと。

1909年(明治42年)に「横浜公園」と改称されます。横浜公園は日本最古の公園と言われていますが、こんな歴史があったのかと知ると感慨深いものがありますね。

参考:藤原 法子
「都市の周辺世界・横浜における「場所の記憶」を紡いで ―伊勢佐木町・真金町・山手の遊郭・「カフェー」等をめぐって―」

都会のオアシス、水琴窟と木々に癒される

その後庭園は取り壊されますが、再整備され、2017年(平成17年)に横浜公園の日本庭園部分が「彼我庭園」となります。

「彼我庭園」は木々の緑が美しく、ドンと広がる池と空を眺めるだけでも癒される、まさに都会のオアシスとも言えるスポット。

ですが、新緑や水辺だけではなく、水琴窟もイチオシ。

「彼我庭園」の水琴窟は一見、見落としてしまいそうな場所にひっそりとあるのですが、見つけたらぜひやっていただきたいおすすめのもの。

そもそも水琴窟って何なの?と思われる方もいらっしゃるでしょう。
水琴窟は手水鉢の排水を処理するためのもので、日本庭園の装飾のひとつ。

近くにある竹を穴に近づけ、手水鉢の水を穴に向かって流すと水が落ちる音が聴こえるのですが、これがまた癒されるいい音。

神楽鈴やバリ島のガムラン・ボールを思わせる神聖さを感じさせる音で、最後の一滴まで落ちる音まで美しく、あまりの音のきれいさに、手水鉢の水をジャージャー流してしまい、周辺にいた人を驚かせてしまいました。

やりすぎは注意ですが、関内駅の近くには知らなかった日本の歴史や良さがある横浜公園内の「彼我庭園」。

お散歩もでき、ベンチに座ってぼんやりするもよし、日向ぼっこするもよし。暖かければ、池を眺めながらテイクアウトしたランチをするのもよいですよ。
(その際ハトがいるので、ご注意ください)

「彼我庭園」を訪れた際は四季折々の美しさを感じつつ水琴窟の水音にも癒されてくださいね。

彼我庭園(横浜公園内)
住所:神奈川県横浜市中区横浜公園
アクセス:
JR根岸線・京浜東北線「関内駅南口」徒歩5分
みなとみらい線「日本大通り駅」徒歩5分
TEL:045-671-3648
営業時間:24時間
定休日:年中無休

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。