石川町の「MITSUTEA」で知る、スリランカ紅茶の世界

JR「石川町」駅を出て、徒歩1分。「MITSUTEA」は、元町とはまた違ったディープな風景が広がるひらがな商店街にあります。

「MITSUTEA」は、紅茶好きの方なら知る人ぞ知る、スリランカの紅茶に特化したお店。
茶葉や茶器が購入できるだけでなく、スリランカの7大生産地の紅茶のティスティングができるんですよ。

今回は、奥深きスリランカ紅茶の世界を体験できる、石川町のセイロン紅茶専門店 「MITSUTEA」を紹介していきます!

MITSUTEAはスリランカの紅茶に特化したお店

外観がおしゃれです

「MITSUTEA」は、オーナーの中永美津代さんが、イギリスで出会った1杯のミルクティーに衝撃を受けたことから始まります。その後、1年間スリランカの茶園で紅茶を学び、ネットショップからお店をスタート。2012年7月、石川町に実店舗をオープンしました。

個性的なお店が多めのひらがな商店街

オーナーの中永さんはスリランカの紅茶に関する本も出版されています。

【中永美津代さん著作本】
『紅茶の聖地を巡る旅 SRI LANKA TRAVEL BOOK』
『泣いて笑ってスリランカ』
『そんな紅茶で満足ですか』

長くあるお店ですが、私はつい最近知りました。けして地味な場所にあるわけではありませんが、なぜか気付きにくいです。

オーナーの中永さんを始め、スタッフさんは全員スリランカで紅茶の研修を受けたスペシャリスト。セイロンティーを愛してやまない方々です。

店内はシックな感じ

お店は外も中も白。コンパクトで清潔感にあふれた店内には、おしゃれなパッケージの紅茶がディスプレイされています。

スリランカのタペストリー 紅茶の産地が描かれています
スリランカの茶摘みガール、いい笑顔です

スリランカの地図のタペストリーや茶園で茶摘みする女性の写真も、スリランカへの愛が感じられますよね。

おしゃれすぎの店内

店内がとにかくおしゃれで、よい雰囲気。紅茶を選ぶのも楽しくなる空間となっています。

奥深きスリランカの紅茶の世界を体験!

茶葉とティーバックが選べます

「セイロンティー」として、大きなカテゴリーに分けられるスリランカの紅茶。紅茶に詳しくなくても、ウバやディンブラといった名前は聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

スリランカは国土の南西部に茶園が点在し、7つの生産地に分かれています。セイロンティーといってもウバやディンブラだけでなく、ヌワラエリヤ、ウダプッセラワ、キャンディ、サバラガムワ、ルフナと日本ではまだあまり知られていない産地もあります。

パッケージもアートな感じです

「MITSUTEA」では、スリランカの7大産地で採れたおいしい茶葉を厳選し、販売。その茶葉はスリランカのオークションで、高値で取引されることもあるほどの高品質。

お店に並ぶまでにスタッフさんが相当な回数の紅茶を試飲し、納得のいくものだけを販売する、強いこだわりがあります。

ギフト用のパッケージたち

「日本でもおなじみのよく飲まれているセイロンティーは、ブレンドされたもの。本場のセイロンティーは、産地の違いによる香りや味の違いを楽しめるのが、大きな魅力です。産地だけでなく茶園によってもこだわりが違うんですよ」とお店のスタッフさんが、教えてくれました。

置いてある小物もおしゃれです

こだわり抜いたスリランカの紅茶のおいしさをエリア別に体験できるのが、フリー・ティスティング。

ティスティング台がゴージャスな感じです

標高約2,000メートル、夏でも涼しいヌワラエリヤから標高約400メートルで海岸部にも近いルフナまで、その味の違いを味わってみました。

フリー・ティスティングで好みの味がわかる

7大産地を学びながらティスティング

フリー・ティスティング用に出されたカップは、日本の陶器ブランドでもあるノリタケ。スリランカにはノリタケの工場があり、このカップは現地で製造されたものだそうです。

シルバーの縁取りがナイス

磁器のカップで飲むことで、より色や香り、味の深みを感じてもらいたいとの願いが込められています。ティスティングに対するこだわりもすごいですよね。

このカップは、一般的なティーカップよりも小さめに作られていて、きれいなうえにかわいく、ちょっとリッチな気分にもなれます。

スタッフさんによると、おすすめの飲み方は標高の高い産地から低い産地に向かって飲むパターン。スッキリした味わいからコクや渋みが強いものへ順番にティスティングしていくことで、味や香りの違いがさらに深く感じられるとのことです。

さっそく、おすすめの通りに飲んでみました。

1番、ヌワラエリヤ。

透明感のあるヌワラエリヤ

7杯飲む気満々だったので、量を少な目にしてみました。ヌワラエリヤは、スリランカの中でも標高が最も高いエリアです。

色は薄めで、味も見た目通りスッキリしています。発酵が浅いので、紅茶というよりも緑茶に近いイメージ。和菓子ともよく合うとのことで、確かにようかんなどのあんこ系と食べるとよりおいしさが増しそうです。

2番、ウダプッセラワ。

色がほんのり紅くなっています

日本では聞きなれない名前ですよね。産地の区画が変わったことで、新しく加わったそうです。色はヌワラエリヤよりもちょっと濃く、ほんのりとした甘さを感じる奥深い味。
中国茶にも似ています。

スリランカ紅茶局では「ロージー」と言われていて、バラのような花を連想させる香りでした。

香りのよさとライトななかにも紅茶の深みとほんのり感じる甘味が絶妙で、リピート買いされる方が多いというのも納得でした。

3番、ウバ。

ザ・紅茶!といった色

スリランカの紅茶のなかでは、よく聞く名前ではないでしょうか。色は先に飲んだふたつと比較すると濃く、ちょっと尖った味わい。普段よく飲んでいる紅茶の味に最も近く、渋みもあります。

「MITSUTEA」のウバは、「クオリティーウバ」というもので、7~9月の乾季の時期に生産される茶葉。飲んだ時にスーっとメンソールのようなさわやかさを感じるのが特徴です。

チョコレートやモンブランのような濃厚さのあるスイーツとペアリングするのもおすすめだそう。

4番、ディンブラ。

ウバ同様にザ・紅茶!といった色

紅茶としての存在感が強いディンブラは、香り高く、コクもあります。この色の濃さは見慣れた紅茶の色ですよね。ウバと比較すると渋みはなく、バランスが取れた万能なお茶です。「MITSUTEA」では一番人気。

ショートケーキなどのクリーム系のスイーツやフルーツとの相性も抜群です。ディンブラはミルクティーにするのもおすすめとのことでした。

5番、キャンディ

淹れすぎてしまい、減ってしまいました

キャンディは、スリランカの古都です。そんな古都で作られる紅茶はクセがなく、渋みも少ないやわらかい味。

茶葉そのものに甘味があるので、味に奥深さが感じられます。ストレート、フルーツティーにするのもおすすめだそう。

6番、サバラガムワ

紅茶はちみつといった色目

もともとのエリアはルフナでしたが、区分けされて産まれたのがサバラガムワ。日本ではまだあまり知られていません。キャンディよりも色は少し濃いめ。はちみつのような自然な甘さで、渋みが抑えられています。

まだ取り扱っているお店が少ないそうで、リピートされる方も多いとのこと。ストレートでもはちみつを入れてもおいしくいただけるそうです。

7番、ルフナ

ほのかにビターを連想させる色

スリランカにある茶葉の産地のなかでも、海よりの場所にあるルフナ。日本では珍しいですが、世界的にはよく飲まれている紅茶です。

色は濃く、ほろ苦さを感じる味。コーヒー派の人にも人気で、日本でもジワジワ知名度が上がってきているそうです。ミルクや少し砂糖を入れるとよりおいしさが引き立つのでおすすめ。

ノリタケのティーカップで飲んだこともあり、より高級感が増した感じがあります。どれもおいしかったのですが、私個人としては1番のヌワラエリヤと6番のサバラガムワの味が好みです。

スタッフさんのおすすめ通りに飲んだこともあって、味の違いがよくわかりました。スッキリから渋みの強さとコクが感じられる味へ移っていく過程が楽しく、7杯目までおいしくいただけました。

お店でスタッフさんとお話をしながらティスティングをしてみると、より一層スリランカの紅茶の奥深さと味のよさを感じられますよ。

ギフト用のパッケージがステキでした

ギフト用のパッケージもあります。

このパッケージなら、プレゼントとしても喜ばれそうですよね。きちんとした贈答用から、ちょっとしたプレゼント用のパッケージまであるのもうれしいです。

コンパクトなうえにリッチ感もあって喜ばれそう

また「MITSUTEA」では、濃厚なミルクティーに合うように作られた専用茶葉にも力を入れています。オーナーの中永さんとスタッフさんの中に、ミルクティー推しが多いとのことで、ミルクとの相性を考えた茶葉が豊富にありました。

お店ではミルクティーのティスティングはできませんが、ミルクティー専用茶葉とミルクティーに合わせた製法の茶葉だけでも7種類ほどあります。ミルクティーファンにはたまりませんね。

お店でもゲットできます

紅茶を買うと茶葉の説明書とチャートもついてきます。ストレートティーとミルクティーのチャートまであるとは驚きました。

「MITSUTEA」で、おうちティータイムも豊かに

プチ・ギフトとして、大きさもベストです

ギフト用の小さいタイプのものを買ってみました。

パッケージがキュート

入っている紅茶は、ヌワラエリヤ、ディンブラ、サバラガムワの3種類。裏側にはお湯の量と蒸らし時間が書いてあるので、わかりやすいです。

すぐ目に付きます

3種類のなかのひとつ、ヌワラエリヤを淹れてみました。スタッフさんによると、お湯の分量と時間を守ることで、おうちでもおいしく淹れることができるとのこと。

普段は適当に淹れることが多いのですが、今回は水の量150CC、蒸らし時間をきっちり守ってみました。

一口飲んでみると、おいしい!自分で淹れたお茶とは思えない味でした。

緑茶のような柑橘類のようなさわやかさなのに、紅茶としての風味もしっかりと感じられます。お店で飲んだのは常温でしたが、ホットで飲んだらよりリッチな気分に。

母作のどら焼きと共に

和菓子との相性もよいということだったので、どら焼きといっしょに食べてみることに。

あんこの甘さとヌワラエリヤのほんのりと感じる甘味が、普通のおやつの時間を上質なティータイムに変えてくれました。あんことヌワラエリヤ、おすすめです!

「MITSUTEA」の紅茶は店舗だけでなく、ネットショップでも購入できますよ。石川町のお店以外では、桜木町のコレットマーレ内の「STORY STORY」でも購入可能。

紅茶がすきな方にも普段なんとなく飲んでいる方にも、このおいしさを体感しにぜひ石川町に行っていただきたいです。

スリランカの紅茶に特化した、セイロンティー専門店「MITSUTEA」で、お好みのおいしい紅茶を探してみてくださいね。

MITSUTEA
住所:神奈川県横浜市中区石川町2丁目69 メゾンリブレ 1F
アクセス:JR根岸線「石川町」駅から徒歩1分
TEL:045-263-6036
営業時間:12:00-17:00
定休日:月曜日
Instagram @mitsutea
※価格は2023年3月の取材時のものです。販売されている商品や価格は変更になっている場合がありますので、最新の情報はHP等をご確認ください。

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。