小机駅から徒歩約5分!地域の温かさ満載!楽しい会話がひろがる居場所「町カフェ 城郷 ノスタルジア」

港北区の一番南西にある小机駅。日産スタジアムの最寄り駅として有名ですが、実は一度も降りたことがありませんでした。
「わがまち港北区で、行ったことがない町がまだあったとは!」と、思い切って行ってみることにしました。

今回ご紹介するのは、好奇心満載の探検の途中で出会った「町カフェ城郷ノスタルジア」です。

小机駅から徒歩約5分!県道沿いの小さなカフェ

お店は、JR横浜線小机駅から徒歩約5分の場所にあります。今回は、新横浜駅から1駅、電車にのって出かけました。電車の窓から、日産スタジアムの白いドーム型の屋根が見えてきたら、まもなく到着です。

駅前広場は、日中だったせいか人の気配がなく、がらんとした感じです。不思議なことに、コーヒーのよい香りが風にのってふんわりと漂ってきます。

駅を背にまっすぐに進むと、県道12号線にでます。アーケードのある商店街にでますが、やはり静かな雰囲気です。

なにか面白いものはないかしら?と探検ワクワク気分で、新横浜方面に戻るように東に向かって進みます。車やトラックはひっきりなしに走っているのに、立ち寄れそうなお店などは少ないです。

反対方面に行けばよかったかしら、と反省しかけたとき、新鮮そうな野菜がたっぷりもられた棚と、小さな看板が見えました。町カフェ、と書いてあります。

まだ5分くらいしか歩いていなかったのですが、まるで砂漠でオアシスを見つけたような気分です。面白そうな場所だぞ!という直観に従って、迷わずお店の扉を開けました。

「いらっしゃいませ」と、やさしい声が聞こえてきました。どうやら開店したばかりだったようです。冬の空気にあたって喉が渇き、お腹も少し減っていたので、スタッフの方に「コーヒーと、何か甘いものをいただきたいです。」とお願いしました。

地域の場所・情報拠点としての役割

ハンドドリップコーヒーを淹れ始めて、よい香りが漂うなか、店内を見渡してみました。
カウンター席とテーブル席があり、奥の壁には大きな緑色の地図が飾ってあります。カウンターの上の黒板には「ようこそ」「今日、町カフェで会いましょう」と書かれています。

このお店は、横浜市の令和5年度ヨコハマ市民まち普請事業で作られました。まち普請事業は「市民の皆さんの、 地域の問題を解決したい、 地域の魅力をもっと高めたい、という思いを実現するための施設整備に対して支援・助成する」ことを目的としています。

この事業を活用し、空き店舗を使って、地域の中で人々が気軽に集まれる場所、地域の情報が集まる場所として整備して誕生したのが、このお店とのことです。

1階はカフェ、2階は交流スペースがあり、多くのイベントが開催されているそうです。入口の脇の壁にこれからのイベント予定が貼ってありました。

お店を作るにあたっては、地域の意見も取り入れられるよう工夫し、カフェのテーブルや壁などの一部は、地域の人たちが参加したDIYで作ったそうです。

スタッフの方も地域に暮らす方で、ボランティアで活動されているそうです。「駅前にあるコーヒー焙煎店『トーラスコーヒー』さんでハンドドリップ講習を受けた人が、この店のボランティアをすることができます。お店で使用しているコーヒー豆もトーラスコーヒーさんのものを使っているんですよ。」と話してくださいました。

駅前に漂っていたコーヒーのよい香りは、焙煎店がそばにあったからだったのです。町探検での発見がつながって、うれしくなりました。

お店の奥にある緑色の地図「城郷ノスタルジアマップ」は、小机駅を中心に周辺の3町(小机町・鳥山町・岸根町)にある史跡などがまとめられた絵地図です。まち普請をきっかけにつながったアーティストの方が手掛けたそうで、かつて城(小机城)があったこの町の歴史を知ってもらいたい、という思いが込められているとのことです。

会話がはずむ!地域のにぎやかな集いの場

注文したコーヒーとチーズケーキがやってきました!
おいしそうなケーキ!まち歩きで喉がかわいていたのと、お腹が空いていたので、すぐにペロリと食べてしまいました。
淹れたてのハンドドリップコーヒーが本当においしくて、すいすいと飲んでしまい、写真を撮るのを忘れてしまったのが残念です。

コーヒーの香りと、チーズケーキのしっとりした甘さに癒されていると、常連さんらしき年配の男性が1人、ゆったりと入ってきました。隣りのテーブル席に座り、コーヒーを注文すると、スタッフの方・男性のお客様・私の間で、なにげない会話が始まりました。

まもなく、年配の女性のお客様が次々と入ってきました。みなさん顔見知りのようで、午後から2階の交流スペースで開催するイベントに参加するようです。

小さな店内がワイワイガヤガヤ、会話する声で大盛り上がりになりました。笑い声がたえません。やがて、スタッフの方の声かけで、にぎやかに2階へと上がっていきました。

しばらくすると、1組のご夫婦がいらっしゃいました。昭和歌謡のレコードを収集しているそうで、交流スペースでレコードを聴く会を開いているとのこと。

大量の古いレコードを広げて「あら、懐かしい!」「これ知ってる!」と声が上がります。このお店に来ると、知り合いかどうか関係なく「誰とでも会話したくなるモード」になるようです。町を初めて訪問した私も、いつの間にか会話の輪に入り、長い時間を過ごしていました。

地域の人たちの参加のもと誕生した町カフェには、地域の人も地域の外の人も、誰でも温かく迎え入れてくれるやさしさと楽しさが満ちていました。

小机にいらしたら、ぜひ立ち寄ってみてくださいね!

町カフェ城郷ノスタルジア
住所:神奈川県横浜市港北区鳥山町1013
アクセス:JR横浜線「小机駅」から徒歩約5分
営業時間:13:00-17:00
定休日:火曜日、木曜日
※イベント等により営業日・時間が変わります。詳しくはインスタグラムを確認してください。

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。