日本大通り駅から徒歩5分!ふらっと入れる「横浜税関資料室」

横浜の名所であり3大建築と言えば、神奈川県庁、横浜税関、横浜市開港記念会館。
「キング・クイーン・ジャック」の愛称でも親しまれる建物です。
なかでも「クイーン」と呼ばれる横浜税関には、横浜税関の歴史や税関の役割を知ることができる横浜税関資料室があります。

周辺には象の鼻パークや大さん橋などの観光スポットがあり、散歩がてらにふらっと行ける知る人ぞ知る資料室。

今回は横浜税関資料室を紹介していきます!

税関資料展示室ってこんなところ

3大建築の中でも「クイーン」の名で親しまれる横浜税関。
「クイーン」と呼ばれるようになった理由は諸説あります。
横浜の三塔を目印に入港していた船乗りたちが、トランプのカードになぞらえて「クイーン」と呼んだ説。
イスラム風の青いドームが冠を被った女王が立っているように見えたから、などがあるようです。

西洋風の建物が多く残されている横浜の中でも、アラビア風の横浜税関は一際目を引きますよね。

横浜のシンボルのひとつとも言える横浜税関の一角にある資料展示室。
昭和48年(1973年)に開設され、時代に合わせてリニューアルし、現在で5代目とのこと。
資料展示室では横浜税関の歴史や税関の役割、摘発されたもののレプリカなどを見ることができます。

税関の歴史とお仕事

入口では税関のマスコットキャラクターのカスタム君がお出迎え。

中にはいるとQRコード読込案内があり、スマホでスキャンすると解説してくれます。

横浜税関の建物の歴史、横浜税関の前身の神奈川運上所の門を再現。

横浜港は1859年に開港。1872年に横浜税関は誕生しました。
初代税関は現在の神奈川県庁の位置にあったそう。
後に初代税関の建物は8万円で県庁に買い取られ、横浜税関は移転し、3代目の庁舎から現在の位置になりました。

また現在、初代横浜税関の門は横浜市瀬谷区にある「あじさいの里」にあるとのこと。
歴史ある門を見に行くのもよいですね。

神奈川運上所の門の前を抜けると横浜港や貿易統計の歴史、横浜税関のトップとして活躍した人々、税関の建物に使われていた棟飾り、などが見られます。

横浜税関が摘発した違法薬物や密輸方法が展示されています。
コンテナの間に麻薬が隠されていたりするあたりは、なかなかリアルな感じ。
横浜税関で摘発されたものは大麻やコカイン、覚せい剤、MDMA、拳銃などさまざま。
違法薬物以外にも動物やブランド品などもあります。
違法な輸入品がないか、常日頃から税関職員の方々が、目を光らせている様子が伺えます。

現在はコロナの影響でお休み中ですが、税関のお仕事を体験できるコーナー。
ファイバースコープや金属探知機で密輸品を探す体験ができます。
大人でもちょっとやってみたくなりますよね。

偽物と本物を見分けるコーナー。
ガラスケースの中にはブランド品のバッグや靴だけでなく、バッテリーやぬいぐるみなどもあります。
よく見ると私でもわかりそうなものもありますが、パッと見た感じではどっちが本物かわかりません。
見分け方は企業秘密だそうです。

税関はコピー品や違法な薬物、条約違反の動物や品物の輸入など、私たちの生活から遠ざけるために日々お仕事をしていることがわかります。

横浜税関、今年で150周年!

最近ではテレビのバラエティ番組でもお仕事の内容が紹介され、注目を集めている税関。
海と空から日本に持ち込まれるものに不正がないかをチェックしています。

税関の主な役割は大きく次のように4つに大きく分けることができます。

  • 監視
  • 通関
  • 税務
  • 保税

「くらしを守る税関」のコーナーでは、日々税関の業務に携わる方々の仕事ぶりを昭和30年代と近年の写真で見ることができます。

先に紹介したようなコピー商品や条約に反する動物や不正な薬物や機器以外にも、最近では盗難自転車や有害廃棄物なども輸出入されるケースが増えているようです。
税関職員の方が使っていた機器も展示されており、時代の変化に合わせて機器も進化しているのがわかります。

時代と共に持ち込まれるものや持ち込み方法、不正を見抜くための機器が少しずつ変わっていることが体感でき、新たな発見もありますよ。

今年の11月28日に150周年を迎える横浜税関。
横浜税関の広報広聴室によると、今のところ、記念式典的なものを開催する予定はないようです。
ですが、安全安心な社会の実現を目指し、税関の役割を広くPRしていきたいとのことでした。

横浜観光やお子さんの社会見学のひとつに、または散歩がてらにふらっと横浜税関資料室に立ち寄ってみるのはいかがでしょうか。

ファミリーやカップル、お友達同士で訪れると新しい発見がありますよ。

横浜税関資料室
住所:神奈川県横浜市中区海岸通1-1 横浜税関本関1F
アクセス:みなとみらい線「日本大通り駅」から徒歩5分
電話番号:045-212-6053
営業時間:10:00-16:00
定休日:年末年始、施設点検日
入場料:無料

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。